ブドウ畑の主な仕事の1年間

【休眠期】(北半球の場合:11月から2月)

・収穫後、気温の低下とともにブドウの樹から落葉し休眠期に入ります。
・この間、ブドウの樹の根元に土を寄せ霜害防止をするなど越冬準備をします。
・不要な枝などを切り落とす剪定作業や土壌の整備を行います。

【発芽・展葉期】(北半球の場合:3月から5月)

・気温の上昇とともにブドウの樹が活動を始めます。
・小さな新芽が芽吹き始め、寒冷地ではこの新芽を霜から守るために畑に放水し地面を凍らせる作業を行う場合もあります。
・剪定した枝からはブドウの涙(樹液)が流れます。
・展葉の時期には、ブドウの生長が活発となるため、必要以上に成長してしまった枝葉の量や形を調整する作業を行います。

【開花・結実期】(北半球の場合:6月)

・ブドウ畑が開花で満たされ、しばらくすると小さな実がつきます。
・この間、枝は成長を続けるため、固定したり調整したりする作業が続きます。
・さらに夏に向けて気温が上がっていくと、結実した実は大きさを増していきます。
・この時期に天候不良が続くと、実の着き方が良くない「花ぶるい」という現象が起こる場合もあります。

【色づき・収穫期】(北半球の場合:7月から10月)

・この時期になると、徐々にブドウの実が色づき始めます。この事をヴェレゾンと呼ぶそうです。
・収穫する果実への養分を調整するため、剪定などを行い樹勢を止めたり、房を間引いたりします。
・収穫は糖度や酸など果実の熟し具合を見極めながらベストなタイミングを狙って行われます。
・収穫は手摘みと機械摘みで行われます。手摘みはブドウを選別しながら傷つかないように収穫できます。
しかし、人でと時間が多くかかります。一方、機械摘みはスピーディに作業が行えますが、ブドウを傷つけたり実の酵母に影響を及ぼす場合もあります。

キャノピー・マネジメント

一般的に葉の管理のことを指します。果実にどの程度日光をあてるかなどを葉の位置や枚数で調整することによって、果実にとって好ましい環境を作り出す事が最大の目的です。
ブドウの樹の植え方や枝葉をどのように整えるかという仕立てによっても果実の環境は大きく異なり、ブドウ品種や気候風土に合わせた様々な仕立てが世界中で研究されています。