ビオディナミ最大の認証機関・Demeter(デメテール)
ドイツのオーガニック認証機関で近年注目を集めているのが<Demeter(デメテール)>です。
この機関が認証しているのが<ビオディナミ>です。
<ビオディナミ>(バイオダイナミクス)は生体力学農法とも言われ、合成化学肥料や農薬、除草剤などを一切使わない有機栽培の<ビオロジック>をベースに、生体の潜在的な能力を引き出し、土壌の活力をいかして作物を生育させる事を重視しています。
天体の運行にあわせて、植え替えや剪定、接木などの作業を行ったり、プレパラシオンという自然の調合剤を畑に散布したり堆肥作りに使ったりします。
ご覧のとおり、単なる有機栽培だけでないという点も加わって、「究極の有機栽培農法」と称されるほど、認証を受けるのが難しいと言われています。
本部はドイツの学術都市で知られるダルムシュタットにあります。
この機関を創設したのが神智学のドイツ支部で事務総長を務めた後、人智学の指導にも尽力したルドルフ・シュタイナーです。
シュタイナーは、その思想の元、教育・芸術・医学など多岐の分野において実践。そうした中で誕生したのがこのビオディナミです。
このシュタイナーの農業理念に基づいて設立されたドイツ最古の認証機関<Demeter(デメテール)>は有機農法認証機関の中でも代表的な団体で、厳格な検査のもと認証を行っています。世界各国に独立した18のフルメンバーと6名のゲストメンバー(そのほかパートナーも)が活動しています。
<Demeter(デメテール)>のホームページでは、認証された製品や会社・人物などのデータベースが整っており、ワインについてもおよそ2000件以上の認証が閲覧できます。
チリの高級有機ワインで知られるラストポールもちゃーんと載っていました。
ちなみに掲載されているワイナリーの名前を調べてみると・・・
例えば、フランスのジェラール・ベルトランを調べてみるとワイナリーのホームページなどが判明!
造られているワインの動画も見ることができます。
ビオディナミ・その他の認証機関・団体
なお、ビオディナミの認証機関・団体はデメテール以外にもあります。
フランスのビオディナミ生産者組合による認証機関である BIODYVAN(ビオディヴァン)。ビオディヴァンは、1995年に設立され、フランス、ドイツ、イタリア、ポルトガル、スペイン、スイスなど、175のメンバーが加入。約4500ヘクタールのブドウ畑を有しています。なお、2002年に、ビオの適性検査などをエコセール(Ecocert Sas France)に委託し、2008年には、ワイン醸造技術にまで展開しています。
さらに、フランスのロワーヌ地方・サヴニエール地区にあるワイン醸造所「クレ・ド・セラン」のオーナーであるニコラ・ジョリーが2001年に創設したルネッサンス・デ・アペラシオン(Renaissance des Appellations)があります。創設者のニコラ・ジョリーは、1980年代よりビオディナミ農法を取り入れたブドウ栽培を実践。“ビオディナミの伝道師”と称えられ、フランスで初めてビオディナミをワイン造りに取り入れて成功させました。所属する生産者は、世界13か国175のメンバーで、彼らは3つのレベルの基準を設けています。